よこはま共創博覧会 2022
“イばしょ”のイは、居心地の“居”であり、其々が異なる “異”であったりと、相違を理解して自分の(見方)を見直す「コト」でもあります。
この作品の素材は建築現場の廃材を再生したり、市内の竹藪で間引いた竹を使いました。又ペットボトルでボンボリをワークショップで作り集まったモノたちを作品の一部としました。
一度役割を終えたモノに対して、別の視点が加わる事で、これまでとは異なるモノに変わる事を可視化たモニュメントとしています。
この様な「場」が町の中で、有るモノから無いコトを作る「様」となり、これまでの当たり前を見直し、予想外を生む為に、この作品は皆さんの手が添えられながら、町中の連鎖反応を試みます。
こちらが制作前のイメージです ↗
完成後、設営 ↘
↗ 会場で行われたワークショップで集まったアップサイクルボトルツリーライトを会期中一緒に展示しました。
窓越しからも見える高さです。↗
下から見上げるとこんな感じです。↗
↗ アトリウムの吹き抜け2階から見下ろすとこんな感じです。
参加型ワークショップで伝えたいことは、本来はリサイクルされるはずの容器類を使い、自由にカスタマイズして行く事で、見慣れていた容器たちがツリーライトとして変化して、又会場のモニュメントとなったプロセスを体感して欲しかったからです。
ワークショップの内容は至って簡単で、バイキング式に置かれている素材や材料たちに手を伸ばして、好きな材料を好きな様に、容器に付けたり貼ったりしてもらいました。自分だけのオリジナルカップを、連なるツリーライトに装着してもらい一旦完成です。実際に作って行く最中でも、完成したモノをツリーライトに装着する時点でも、隣の作品が気になったり、それに影響をもらったり、与えたりと、創造性の循環が、すでに其処で起こっています。
此処で集まった元容器たちは、ツリーライトとして、どこでも移動して飾れる事が出来ます。今回多くの参加者によってカスタマイズされた元容器たちは、このシンボルとなるまでのプロセスに、欠かせない重要な要素になりました。
我々の消費社会の中では、与えられた中からの選択肢のみとなりがちです。普段の暮らしの中で、そもそも価値ってなんだろう?と考えてみる事を促していて、見方を変える事で、もっと自由で予想外な選択肢を作ったら、とても豊かな日常を得る事が出来るのでは無いでしょうか?
自分の手で作る事によって、自分事として感じて考える創造性の連鎖と循環を、もっともっと日常の中に取り入れて欲しいと願いを込めて作りました。 似て非works 稲吉稔
マグノリアの塔「似て非works」の稲吉稔さんが「よこはま共創博覧会」のシンボルとして、市庁舎のアトリウムに構築したアップサイクルな構造物を私は「マグノリアの塔」と名付けました。「あるところの少し黄金いろの枯草のひとつの頂上に立って、諒安がうしろをふりかえってみると、『そのいちめんの山谷の刻みにいちめんまっ白にマグノリアの木の花が咲いているのでした。』マグノリアの花は至福の花である。マグノリアはかなたの峯に咲くのではない。道のゆく先に咲くのではない。それは諒安が必死に歩いて来た峠の上り下りのそのひとつひとつに、一面に咲いているのだ。」(宮沢賢治―存在の祭りの中へ 見田宗介箸より)1970年。この国が凄まじいまでの勢いで経済成長を続ける、その最中に「人類の進歩と調和」を謳い文句に、大阪で日本万国博覧会が開催されました。そのシンボルタワーとして建設された「太陽の塔@岡本太郎」は、万博が終わり、半世紀以上が過ぎた今もなお、その姿のまま「万博記念公園」と名付けられた同じ場所に立ち続けています。一方で、私たちの「マグノリアの塔」は共創博覧会の開催期間が終わると、あっという間に解体され、市庁舎のアトリウムから跡形もなく消え去りました。ところが、製作者の稲吉さんによると、この「マグノリアの塔」を構成していたひとつひとつのペットボトルたちは、みじんに散らばりながらも、決して捨てられることなく、いろいろな形で再結合されながら、横浜市内の様々な場所を巡るのだそうです。人々の対話と交流による「ゆたかなイ場所」を生み出し続けながら。なるほど。「マグノリアの塔」が解体後に示すこのあり方こそが、この「よこはま共創博覧会」を象徴しています。8日間に亘る開催期間を通じて、老若男女、様々な生業と暮らしを持つ市民が、意見と実践を交換することで、それぞれのマグノリアの花を咲かせ続けた、この博覧会のあり方を。
よこはま共創博覧会 サーキュラーエコノミー 体験フェス10/23(日)10:30~17:00
アップサイクルアートワークショップ展示期間:10/23-10/28 10:00-19:00
場所:横浜市庁舎1階アトリウム内よこはま共創博覧会 https://www.city.yokohama.lg.jp/…/yokohamakyousouhakur…